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2015-06

アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた - 2015.06.25 Thu

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息子(小学5年)が地元の少年野球チームに入っている。
私があまりに少年野球について無知なために、amazonで少年野球に関する本を探していたらこの本を見つけた。
タイトルはアメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」、副題は”シャイな息子と泣き虫ママのびっくり異文化体験記"。
著者は小国綾子さんという新聞記者の方で、2007年に旦那さんのアメリカ(ワシントンDC)転勤に合わせて渡米。
当時9歳の息子さんが野球を通じてアメリカ社会に溶け込んでいく様子を帰国までの4年間に渡って綴ったものだ。

異文化体験記的な本は以前から好きだが、この本は少年野球という特殊な視点からアメリカ社会を眺めたもので、なかなか興味深い内容だ。
遅読な私があっという間に読み終えてしまった。

アメリカでは日本の高校野球のような熱狂は聞かないし、アメリカでは子供の頃はさほど野球はさかんではなく、きっと大学あたりから真剣にやるのではあるまいか、などと漠然と想像していた。
ところがこの本を読んでわかったが、アメリカでは想像以上に少年野球がさかんで、さすが野球発祥の地と感心した。

著者の小国さんが住んでいたのはワシントンDC郊外のメリーランド州で、本の内容がどこまでアメリカで普遍的な話なのかいまいちわからないし、また本に書かれている内容を私が正確に理解したか自信のない部分もある。
だから話半分で読んでほしい。
では、私なりに理解したアメリカ少年野球事情を日本の少年野球事情(あくまで私の住む地域のもの)に絡めて書いてみる。

①レベルによって違うリーグ(チーム)がある
まずは娯楽目的のレクレーションチーム(略してレクチーム)。特にトライアウト(選抜試験)はなく誰でも入れる。
リーグ内で優勝してもその先に郡大会や州大会はない。名前のとおり遊びで楽しくやろうというチーム。
もう一つがトラベルチーム。時には州外にも遠征し、各地のトーナメント大会にも参加するのでこう呼ばれている。
簡単にいえばそれなりにうまい子供達のチームで、トライアウト(選抜試験)に受からないとチームには入れない。
少年の実力もいろいろだし、取組む姿勢もいろいろある。(遊びでやるのか、もっと勝負にこだわるのか)
だからどちらのチームに入るかは各自で決めることになる。
→日本の場合あまり選択肢がないので、取組む姿勢の違う子供も同じチームに入らざるをえない。

②年齢によってチーム分けされる
主にトラベルチームのことだろうが、年齢により10U(10歳以下)とか11U(11歳以下)とかでチームを作る。
1チームがだいたい12~15人のようで、トライアウト(選抜試験)をする。
→日本でも子供の多い地域はきっと年齢でチームを分けているのだろうが、子供の少ない地域では低学年も高学年も当然一緒のチームに入ることになる。

③レクチームの入団は運営団体に申込む
アメリカのレクチームの場合は運営団体に申込む。
運営団体は実力が偏らないように1チーム12~15人程度にチーム分けをする。
→日本では当然チームに入団申込みをする。少子化で人数が足りずに解散したり他チームに合流する例が増えているようだ。

④打順は9番までとは限らず、守備は出入り自由
打順を何番までにするかはチームの自由で全員打たせるのも珍しくないようだ。
また、守備は9人で守るのだが、一度引っ込んだ選手がまた出場してもよいらしい。
→日本では少年野球でもプロ野球と同じルールのようで、打順は9番まで、守備の出入りは不可のようである。

①~④まででわかるが、アメリカは子供達が野球というスポーツに参加しやすく、そして試合に出やすくするために多くのくふうをしている。
アメリカでは年齢や実力の近い子供達が少人数(12~15人)集まっているわけで、④のルールと相俟ってほとんどの子供達が試合に出られるのだ。
日本の場合、低学年から高学年までで一つのチームになっている。先輩が後輩の面倒をみる等よい面もあるが、低学年の子供達は試合に出られることは滅多になく、試合のときは専ら応援役に徹することになる。季節がよくなると毎週のように試合だが、低学年の子供達はただただ応援のために半日(一日)を使うことになる。
高学年と低学年が分かれて試合をすればよいのだろうが、子供の少ない地域ではそれが難しい。
いつもいつも先輩の試合の応援をしているばかりで面白いわけもないが、もう慣れっこのようだ。こんな小さなときから下積みのつらさを経験しているわけだ。ためになるようなならないような。笑
日本ではレギュラーではないために試合に出られない子供もまた可愛そうだ。レギュラーとの実力差がそんなに大きくなくても与えられるチャンスは少ない。④のルールさえあれば毎試合出られるだろうに。
日本でも双方のチームが了解するだけでよいのだから、せめて練習試合くらい④のルールを採用して多くの子供にチャンスを与えたらどうだろうか。試合に出る出ないで子供のモチベーションは雲泥の差がある。
少年野球は我慢を覚える場ではなく、楽しさを覚える場であるはずだ。

さて、またアメリカ少年野球事情の続き。

⑤少年スポーツに四季がある
アメリカの少年スポーツはシーズン制をとっていて、春は野球やサッカー、夏は水泳、秋はアメフト、冬はバスケットボール。
もちろん厳密なシーズン分けではないだろうが、スポーツ少年は1年を通して色々なスポーツを楽しむのが普通だという。
たしか以前アメフトとプロと野球のプロをかけもちする選手がアメリカにいた記憶があるが、こうした環境ならではのことだろう。

⑥プロのコーチがいる
野球のプロのコーチといってもぴんとこないかもしれない。これは元プロ野球選手がコーチをするのではなく、少年にコーチとして野球を教えるのを職業としている人のことで、アメリカにはたくさんいるらしい。
もちろん全てのチームにいるわけではないらしいが、熱心なトラベルチームはプロのコーチを雇う。
けっこう高いコーチ料を払うらしく会費(親の負担)は当然高くなる。なんだ金持ちしか強いチームに入れないかと憤慨するが、さすがアメリカ、奨学金制度があるそうだ。
さらに驚くのはそのプロのコーチがチーム員にプライベートレッスンをするらしい。当然有料だ。(1時間50~100ドルとか)
プロのコーチは少年チームで実績をあげればコーチ料も上がるし、プライベートレッスンでも稼げる仕組み。

⑦モンスターペアレンツは当たり前?
日本では監督は絶対、みたいな古い思想がまだまだ残っていて、文句を言う親は少ないだろう。
しかし、アメリカの親は煩い、煩い。
アメリカでは既に書いたとおりほとんどの選手が試合に出られるので、だいたいが子供の守備位置、打順が苦情の原因。そして何故息子にバントをさせたのかでよくもめるようだ。アメリカの監督、コーチにはこうした煩わしさがある。
もしアメリカ人の子供が日本のチームに入ったら、アメリカ人の親はきっと何故ウチの息子が試合に出られないのかと怒鳴り込むだろう。笑
日本の監督は文句を言われることはあまりないだろうが、かといって説明などしなくていいわけでもない。試合に出られるレベルの子供が試合に出られない理由を知るのはすごく大事なことだと思う。
何故試合に出られないのか、その子に足りないのは打力なのか、守備なのか、取組む姿勢なのか、それとも他の理由なのか。
理由もわからず試合に出られない子供はきっと悶々としてしまうことだろう。理由がわからないと努力のしようもない。
もちろんよい指導者(監督)は子供達にきちんとその理由を話していると思う。

⑧毎年チームが変わるのは当たり前
アメリカの少年野球の仕組みでは子供達の所属するチームは毎年同じではない。
レクチームは運営団体が毎年子供達を割振るし、トラベルチームは毎年トライアウト(選抜試験)があり次の年も残れるかは実力次第だ。
だから毎年のようにチームが変わるのは当たり前で、まるでメジャーリーガーのようである。笑
この本で繰り返し指摘しているが、アメリカの親は子供に自信を持たせることを一番に考えているそうな。
トラベルチームで下位の打順しか打たせてもらえない子供の親が、子供に自信を付けさせるために次は1年間レクチームでやらせるとか、あるいは年齢の低いチームでやらせるとか。
逆に実力のある子は自分より上の年齢のチームでプレーしたりする。(いわゆる飛び級だ)
ちょっと考えさせられるが、日本では選択肢が限られているので別世界の話である。

少しはアメリカ少年野球の雰囲気が伝わっただろうか。
国により文化が異なり、少年野球も全然異質のものになっているのである。
文化が違うとはいっても日本はアメリカのよい部分をどんどん取入れればよいと思う。

ところでこの本を読んで一番印象に残ったのが、Tコーチが格下相手に負けた翌日に選手達に話した内容。
早速息子に読ませたが、最後にそれを引用して、長い長いお話はおしまい。

君たちは練習を重ねることで、皆だいぶ上手になってきた。でも僕は今、本気で心配していることが一つある。それは君たちが十分にアグレッシブ(貪欲なくらい積極的)でない、ということだ。
例えば、守備についているとき、君たちのほとんどがこう感じているだろう。『俺のところに飛んでくるな』って。誰だって失敗するのは怖いさ。特に最初に失敗する奴にはなりなくない。だけど、本当に君たちが将来野球選手になりたいなら、いつもこう考えなきゃいけない。『全部俺のところに飛んで来い。俺が全部さばいてやる』って。
打撃もそうだ。君たちの多くがこう思っているだろう?『うまくいけばフォアボールで出塁できるかも。相手のエラーで出塁できたら
ラッキーだ』って。そうじゃない。最初のストライク、それも甘いストライクに、力一杯のスイングができるかどうかが勝負なんだ。最初のストライクを見逃してたんじゃダメだ。相手のエラーなど期待せず、四球なんか期待せず、自分の力でヒットを打つ。そのために、打つことだけに集中する。それが大事なんだ。
投球だってそうだ。郡のリーグ戦には投球制限があるから、1人のピッチャーに毎試合せいぜい35球程度しか投げさせられない。実際、君たちの年齢では35球から40球を超えたら、球威は明らかに落ちるからね。土曜日の試合で35球投げさせたら、僕は日曜日に試合ではその子を使えない。ってことは、わかるか?君たち全員がピッチャーをできるようにならなきゃいけないんだ。すべてのポジションをアグレッシブに守れるようにならなきゃいけないんだ。
僕の目には、君たちはただ『野球をやっている』というだけにしか見えない。それ以上のものが感じられないんだ。それじゃ、いくら上手になっても、結局勝てない。打てないし、どんでもない好プレーは生まれない。
いつも『すべてのボールを俺がさばいてやる』と思わなきゃいけない。いつも『自分のバットで試合を決めてやる』と思わなきゃいけない。いつも『このマウンドは俺のもんだ』と思っていなければ、野球選手なんかに絶対になれやしない。


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2011年3月、家族3人で山梨県の小淵沢町に移住しました。人生いろいろです。

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